はじめに
ドイツサッカーにおいてプロの舞台は3カテゴリーに分けられている。トップリーグは言わずもがな知られているブンデスリーガ(1部)。その下には2.ブンデスリーガ(2部)。そして最後に、WFCサポート選手である山田真史が日々鎬を削る3.リーガ(3部)である。ドイツ3部に当たるこの舞台には過去にブンデスリーガに所属するだけでなく輝かしい実績を残したクラブがいくつも在籍している。今回は3.リーガの20クラブを前後編に分けて紹介していく。
FC Viktoria 1890 Berlin
スタジアム:Friedrich-Ludwig-Jahn-Sportpark 収容人数:19.966人
WFCサポート選手の山田真史が所属するクラブ。2020/21シーズンにRegionalliga Nordostがコロナウイルスの影響で打ち切りとなるも、開幕から11連勝と輝かしい成績を残し、3.リーガ昇格を果たした。2021年は20試合を消化し、勝ち点26で11位に位置する(全20チーム)。後半戦の巻き返しに期待。
1.FC Magdeburg
スタジアム:MDCC-Arena 収容人数:30.098人
東ドイツの名門クラブ。東西ドイツ統一後はトップリーグからは退くも、1974年のW杯西ドイツ大会では9選手を東ドイツ代表に輩出。1974年にはUEFAカップウィナーズカップ決勝でイタリアの名門ACミランを2–0で下し、栄光に輝いている。
Eintracht Braunschweig
スタジアム:Eintracht-Stadion 収容人数:23.325人
ドイツサッカーの始まりの地ブラウンシュバイクを本拠地とするクラブ。近年では2013/14シーズンにブンデスリーガに在籍。1963年のブンデスリーガ発足時のメンバーであり、1966/67シーズンにはリーグ優勝を果たしている。
SV Meppen
スタジアム:Hänsch-Arena 収容人数:13.241人
1987/88シーズンから10シーズン渡り2.ブンデスリーガに在籍。その後は5部まで降格するも2017/18シーズンから再び3部にまで昇り詰めている。また、クラブは女子チームも有しており、2020/21シーズンには女子ブンデスリーガに1シーズンだが在籍していた。
Waldhof Mannheim
スタジアム:Carl-Benz-Stadion 収容人数:24.302人
1983/84シーズンから7シーズンもブンデスリーガに在籍した経歴を持つクラブ。その後は低迷し、一時は5部まで落ちるも、2019/20シーズンから3部にまで返り咲く。また、今シーズンのDFBポカール1回戦では長谷部誠&鎌田大地を擁するアイントラハトを撃破している。
1.FC Saarbrücken
スタジアム:Ludwigsparkstadion 収容人数:16.003人
熱狂的なファンを持つクラブで2019/20シーズンには4部所属ながら2部や1部のクラブを倒し、DFBポカール準決勝にまで進出。ブンデスリーガ創設時のメンバーで過去には1部にも在籍していた。
1.FC Kaiserslautern
スタジアム:Fritz-Walter-Stadion 収容人数:49.850人
ドイツサッカー界のレジェンドであるフリッツ・ヴァルターが所属したクラブ。2006年のドイツW杯では当スタジアムで日本代表がオーストラリア代表と戦った事でも知られている。2011/12シーズンに1部から降格してからは2部・3部を主戦場として戦うが、過去にはブンデスリーガ優勝2回、DFBポカール優勝2回の栄光を手にしている。
Borussia Dortmund Ⅱ
スタジアム:Rote Erde 収容人数:10.000人
1部に所属するボルシア・ドルトムントの2ndチーム。若手選手の育成を主とするチームで、ドイツ代表にも名を連ねたマルセル・シュメルツァーをはじめ、多くの選手をトップチームに輩出している。
SV Wehen Wiesbaden
スタジアム:Brita-Arena 収容人数:15.295人
長らくアマチュアカテゴリーに在籍していたが、2007/08シーズンに2部に昇格してからは2部と3部を行き来しているクラブ。近年では2018/19から2シーズンを2部で戦い、昇格組として戦ったシーズンでは3位と好成績を納めている。
VfL Osnabrück
スタジアム:Bremer Brücke収容人数:16.000人
2.ブンデスリーガが発足された当時のメンバーであり、長らく2部に所属していたクラブ。ここ20年は2部と3部を行き来している。
おわりに
前編をご覧頂いても分かるようにレギオナルリーガ(4部)と比較し、3.リーガに所属するクラブの多くがブンデスリーガや2.ブンデスリーガの舞台で戦った経歴を持つクラブであり、中には過去に素晴らしい功績を残したクラブが在籍している。また、1.FC Kaiserslaunternのような古豪クラブであれば、多くのファンを抱え、スタジアムの熱量も異なる。このようなクラブが鎬を削る3.リーガ。前編同様、後編にも是非注目。
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